build8732では、内蔵のユーザースタイルシート(Opera\styles\user)の整理が密かに注目された。今後もっと整理されるかもしれないし、いずれはヘルプにも詳細が載ると思われるが、なんとなく現時点での追加・修正・削除されたCSSファイルを列挙してみる。
表示名 | ファイル名 | 説明 |
Alt debugger | altdebugger.css | alt属性が指定されていないimg要素のみを表示する。 |
Class and id | classid.css | 要素のclass,id値を表示する。 |
Disable breaks | disablebreaks.css | br, hr要素を無効(非表示)にする。 |
Disable floats | disablefloats.css | 全ての要素のfloatプロパティを無効にする。 |
Disable forms | disableforms.css | form, button, input, fieldset, legend, select要素を非表示にする。 |
Disable positioning | disablepositioning.css | 全ての要素のpositionプロパティを無効にする。 |
Outline | outline.css | 要素を枠線で囲って表示する。 |
Block structure | structureblock.css | ブロック要素のマークアップを表示する。 |
Inline structure | structureinline.css | インライン要素のマークアップを表示する。 |
Table structure | structuretables.css | table要素のマークアップを表示する。 |
Fixed table layout | tablelayout.css | table要素に固定テーブルレイアウトを強制する。 |
Table of contents | toc.css | 文書の目次を表示する(Heading要素がベースとなる)。 |
Showstructure.css(要素の構造を表示)が classid.css,structureblock.css,structureinline.css,structuretables.css の4つに分かれ、また Debugwithoutline.css(要素のアウトラインを表示)の内容がほとんど書き換えられてファイル名が outline.css と改められた。
面白いのが toc.css(Table of contents)で、試しにこの記事で反映させてみると次の画像のようになる。
うちのようなサイトだとあまりメリットはないが、Strictかつ長文なページではその効力を発揮するかもしれない。
説明文はヘルプより引用。
表示名 | ファイル名 | 説明 |
アクセシビリティレイアウト | accessibility.css | 視覚障害を持つ人あるいは可読性に欠けるページのためのスタイルシート。 |
表(table)要素を無効にする | disabletables.css | 表のカラムをそれぞれ別々の行に分解して表示。 |
24,25行目に以下が追記された。
html q::before {content: open-quote !important;}
html q::after {content: close-quote !important;}
12行目
table, caption, tr, thead, tfoot, tbody, th, td {
float: none !important;
}
15行目
thead, th {font-weight: bolder !important;}
がそれぞれ削除された。
説明文はヘルプより引用。
表示名 | ファイル名 | 説明 |
高コントラスト表示(黒/白) | contrastbw.css | 黒色の背景に白色のテキストで表示。 |
高コントラスト表示(白/黒) | contrastwb.css | 白色の背景に黒色のテキストで表示。 |
説明文はヘルプより引用。
表示名 | ファイル名 | 説明 |
要素のアウトラインを表示 | Debugwithoutline.css | 要素を枠線で囲って表示する。 |
非リンク画像を表示しない | Hidenonlinkimages.css | ナビゲーション目的以外の画像を非表示にする。 |
画像とリンクのみ表示 | Imageandlinkonly.css | プレーンテキストを非表示にする。 |
ノスタルジア | nostalgia.css | かつての8ビットブラウザでの表示を擬似的に行う。 |
要素の構造を表示 | Showstructure.css | 要素のマークアップを表示する。 |
疑似テキストブラウザ表示 | Textonly.css | 画像を表示しないブラウザでの表示を擬似的に行う。 |
先述の通り、Debugwithoutline.css と Showstructure.css は形式・名称を変えて再導入されている。ちなみに、広告などのコンテンツを表示しないように試み
る Hidecertainsizes.css(特定のサイズの要素を表示しない)は build 8432以降でインストールされなくなり、当時はバグだの何だのと騒がれたが、ヘルプにも記載されていないことから考えて、9.0正式版以降は内蔵ユーザースタイルシートから外された模様。今回初めて気付いた。
altdebugger.css の追加や Showstructure.css が細かく分かれた点に Developer Tools の様相を帯びてきたように感じるし、disablefloats.css や disablepositioning.css には 最近のWeb事情が上手く反映されているように思う。あと、head要素を表示するCSS(Showstructure.css に含まれていた)が見当たらなかったので、Showstructure.css からhead要素の指定のみを取り出して適当に弄り、単体のファイルにしてみた。
改行されていないhead要素ほど見にくいものはないわけで(こことか)。でも、そんなのソースをエディタで開いてマクロで整形してしまえばいいわけで。だいたいなんでそんなの見る必要があるのかと言われれば窮してしまうわけで。これらは全部後付けなわけで。
Operaを使い始めて間もない頃、何気なく Showstructure.css を有効にしたらhead要素がブラウザにずらっと表示されて「CSSの指定だけでこんなことができるのか!」という小さな感動があった。しかし、それは僕のCSSに対する見方を変える決定的な出来事でもあった。で、今回内蔵CSSファイル達を眺めていたらそのきっかけが無くなっていることがわかってちょっと悲しくなったので、発作的に作ってしまったというのが本音。title要素の扱いに困ってやっつけ仕事になってしまったのは内緒。
ああ、structurehead.css みたいなのは Developer Tools でやってね、ってことなのか。でもまあせっかくなのでこっそりBookmarkletを置いておこう。
Opera用です。念のため。
投稿者:芦塚 | 投稿日時: 2007年 3月14日(水) 03:21