この文章の趣旨は、Mozillaブラウザで先行実装されている-moz-columnプロパティを使用しつつ、様々な問題点を考えてみるものです。考えてみるといっても、既に段組レイアウトされた状態で閲覧されている方(FireFox等)には「こんなもんイラネ」という結論が出ているであろうことは容易に推測出来ますが、先行実装とは言えども存在しているからには理由があると信じているので、良い使い道を模索するためにアレコレやっていきます。
そもそも「段組=マルチカラム」てのは何の為にあるのか、というとこれまたイロイロありそうですが、正直、段組は何の為にあるのか?なんて考えたこともありません。以下は単なる憶測ですので鵜呑みにしないで欲しいんですが、間違ってもいないと思うのでとりあえずお読み下さい。※ここはweb限定の話ではありません。
つまり「紙」です。「印刷」と言い換えても良いでしょう。A4,A3,B2,B全・・・色んな版のサイズがありますが、無限に広がる紙なんてのは多分存在しないでしょう。(※もししてたらこの案は引っ込めますがな。)その限られた「印刷領域」の中にある「記事領域」。新聞が最も良い例です。webページは一般的に横書きなので米英方面の新聞で考えればわかりやすいと思いますが、記事を書く人も別々且つおそらく自分の持つ文字数の制限も(おそらく)あるのでしょう。見栄え良くする為に文字を削ったり増したりして制限文字数いっぱいに近づける工夫をされていると思います。しかし、webページにおいてはまったくのデメリットというか、「制限文字数が無い」のがwebページ、というか電子テキストの良いところなので「制限された領域に収める為」では無いです。ちなみに写真を文章に対し回り込ませるのもこれと近い種類の技法ですが、こちらはHTML(CSS)でも比較的多くのブラウザで有効な手法でもあります。しかし、同様の理由により画像の回り込みもwebページにおいては単なるデメリットであるような気もします。
「バカバカしい」と思われるかもしれませんが、コレは「アリ」です。実際それが“かっこ良い”ことなのかどうかはともかく、少なくともそう思って使うのはアリでしょう。かっこ良さに理由無し、というやつです。先ほどの“画像の回り込み”なんかも“かっこ良いから”やってる人が多数な気もします。
人間の視界は「点」です。人によってその点の大きさは違いますが、点でピントを合わせてジワッと広げて次の文字を読んでいく、この繰り返し。これが読書です。段組することにより段落が凝縮すると、集合体としてより「点」に近づくので短い時間で速読が可能になるでしょう。画面いっぱいに文字が折り返すよりも、それを段組することで「全体を把握しやすくする」という、そんな効果があるんです。高速Z読み(縦書きなら高速N読み)とでも呼びましょうか。例えば、読売新聞が1ページの天地にまたがって文章が書いてあったらとても残念な思いをしそうです。意識してないかもしれませんが、人間の脳は文字の形で文字を読むことが出来ます。おそろしく小さい文字でも前後の文章や文字の形でおおよその推測を立ててそれを理解することができます。段落が視界に集中することで「パッと見」そこそこの内容が把握できてしまうんですね。
そもそも紙媒体には「制限された領域」という絶対的条件があり、少なくともwebページにおいては「制限された領域」などあってはならんことです。(特定機種のモバイルページ等、容量制限というものはある)しかし、問題はそこにあるのではなく「変動する領域」にあります。端末の介入がある以上、ウインドウサイズ・文字サイズ・ユーザーの初期設定・・・変動要素が多くこれを制御するのは不可能。画面からはみ出した文字はスクロールして読む他無く、スクロールの上下を強いるという、なんとも情けないものとなってしまいます。つまり、逆に考えれば「変動しても読むのに支障をきたさない状態」を考えれば自ずと真理が見えてくるはずです。
縦書き、つまりまさに日本(など)の新聞のような表示が行えればそれは解決します。影鷹ブラウザのように単に横書きを縦にするのではなく(※これはこれですばらしい技術です)、きちんとウインドウの右上から始まり、左端から右端にウインドウサイズに合わせて文字組みが行われるという、そういう状態であれば「マルチカラム」としてのメリットはあると思います。というよりも縦書きでしかマルチカラムWeb pageデザインは有り得ないというのが結論。