自重だけで腐女子コミュニティを守ることはできるのか

支離滅裂ですが、勢いは大切だということでとりあえず投稿しておきます。

本題の前に・私はこういう考えを持った腐女子です

昨日ニコニコ動画で好きなゲームの腐女子マナー動画を見つけてしまったという悲しみの記念記事。検索避けやオンラインブックマークの是非はあの界隈で馴染みのある話題ですが、それらは個人サイトにおける問題でした。今回はSNSにおける腐女子のごたごたについて軽く書きたいと思います。腐女子サイトで話題になることが多い、手書きブログ・pixiv・ニコニコ動画の三つ(ニコニコ動画はアンチも多いようなので微妙ですが)。

個人腐女子サイト向けのマナーサイトはたくさんあり、そこで「やおい・BLは特殊嗜好なのだから一般人に配慮し検索避けしろ」、「公式サイトにリンクするな」、「公式サイトと二窓をするな」、「オンラインブクマ禁止」などなど謎ルールが広められているのですが(というか、もう色々な誤解が定着して修正不可能の域)、手書きブログ・pixiv・ニコニコ動画にも腐女子関係の議論が起こっていたりします。

手書きブログのBL問題
pixivのBL問題
ニコニコ動画BL問題

手書きブログは「やおい・BL絵は下書きで投稿して新着に表示されないようにする。フレンドオンリーで公開する」、pixivは「腐女子閲覧制限タグを作ってもらう。マイピクで公開する。BL・腐向けなどのタグをつける。タイトルやキャプションに注意書きをつける」、ニコニコ動画は「腐臭のするコメントをつけない」がマナーと言われているようです。

これらのサイト・動画の主張全ては引用しませんが、どこも申し合わせたかのように「やおい・BLを嫌いな人がいるのだから隠れろ」と書かれていたりしますBLなどの特殊趣向は隠すべきものBL、GL、エロ、グロ=マイノリティ=一般に受け入れ難いものだから自重しようというのは検索避けをマナーとして強制する人達と同じ。さらに、非腐女子に向けてはなので、もし遭遇してしまった場合は運が悪かったな、で処理できるならそうして頂きたい…。なんかワガママだなあ…ごめんなさい。でも、私達も一般ユーザーに気持ちよく手ブロを使って頂けるように検討していくつもりです。それまで、少しだけ「我慢」して頂いてもよろしいでしょうか…。と平身低頭で詫びまくり。嫌いな人に配慮するあまり好きな人の存在を忘れている二次創作サイトの注意書きで書いた典型です。

腐女子コミュニティには検索避けマナーが一部で存在し、それを見た非腐女子達は「自意識過剰」、「閉鎖的」と腐女子を批判します。実際自意識過剰で閉鎖的なところもあるので、その辺りはどんどん批判してください。ですが、腐女子たちに隠れることを強制し排除しようとするする非腐女子がいる、ということも頭の隅においてほしいと思います。「俺達の○○が腐女子に乗っ取られた」、「腐女子のせいで○○がおもしろくなくなった」、「巣から出てくんなキメェ」と口汚く罵る人達がいるのですよ。そして隠れたら隠れたらで彼ら・彼女らは「腐女子の同調圧力こえー」、「あいつらはみんなが横並びになるルール作らなきゃ生きていけない生き物なんだよ」と叩く、と。普通にいれば叩かれ、隠れても叩かれ、どうすればいいの?と思うことがあります。私は自分の意思で隠れないことを選びましたが、それでも叩かれるのはしんどいですね。

腐女子マナーを語る際に100%と言っていいほど出てくる「やおい・BLを嫌いな人がいるのだから隠れろ」という主張は、「やおい・BLを嫌いな人がいるという自覚を持て。そして人様の目に触れないよう隠れろ」と内外から言われ続けた結果のもの、と思っています。勿論それが全てではないと思いますが、要因の一つくらいには。「やおい・BLは好みが分かれる嗜好か?」と聞かれたら私ははいと答えますが、「やおい・BL」という言葉を「百合」や「男女」に入れ替えても同じように答えます。男キャラが嫌いな人もいるでしょうし、女キャラが嫌いな人もいるでしょう。なので色んな嗜好をもつ人が集まる場所でただ一つの嗜好を嫌悪感によって排除しようとすることはとても危険なことだと思います。私は私の好きな嗜好を排除することはもちろん、嫌いな嗜好を排除したくありません。理由は後述。

例えばpixivは閲覧制限タグに「R-18」と「R-18G」があって、性またはグロテスク表現のあるイラストはそれらのタグをつけなければいけないのですが、それ以外はルールが緩いというか超混沌としています。みんなが色々な嗜好のイラストを投稿しているわけです。そんな中で、女性キャラの下着や陰裂が見えている・服の上から乳首が浮いている・隠れているけど全裸だったりする性を意識したイラスト(非R-18扱い)は注意書きやタグをつけなくてもスルーされます。百合絵もスルーされます。しかし、男二人が並んでいる・あるいは密着しているだけのイラストは「自重しろ!」、「嫌いな人のことも考えろ!」とクレームがつくという……。別に女性キャラ・百合のイラストもやおい・BL並みに厳しくしろ、とは思いません。ただ、腐女子の作るものにだけは過剰な自重を求めていい・叩いていいというその風潮に不満があるだけで。ルールが緩く(だらしない?)、エロもグロもそれ以外も色々なイラストを一瞬で検索できてたくさん見ることができるのがpixivのいいところだと思うのでとても残念でなりません。

ネチケサイト管理人は自分の都合をマナーと称して広めようとするなでも少し触れましたが、マナーは互いに思いやりがあって成り立つものだと思っています。なので腐女子にマナーを求めるのであれば、非腐女子も腐女子に対してできるマナーを提示すべきだし、そのマナーとやらを守った結果腐女子も非腐女子もみんなが幸せになれるものでなければいけないと考えています。コミュニティというか人間関係は個と個の価値観のすり合わせと妥協で成り立っているのに、エログロ特殊嗜好ごちゃ混ぜのあの超混沌空間で一方的に自重しろと言われても困ります。pixivには90万のユーザーがいます。私には苦手な属性がありますが、それらを目当てにpixivに来ている人は多くいます。その逆もまた然り。それを分かっているからこそ私は他人に「描くな、タグをつけろ、自重しろ」と言いたくありません。苦手なものがあっても見なかったことにする、注意書きやタグを強制しない、それが私なりの気の遣い方(マナー)です。自重を強制することでユーザーが萎縮してしまいコミュニティを離れてしまうのが何より一番悲しいことですから。

手書きブログもpixivもニコニコもユーザー数が多くこれからもどんどん増えていくでしょう。ユーザーによって新しいマナーが作られていくと思いますが、嫌悪感を根拠にした自重を強制することは懐疑的・批判的でありたいと思います。

…と、愚痴るだけでは建設的ではないので、ここで一つ、私の苦手なもの回避方法を書いておきます。好きなものを探したい!でも苦手なものがある…という方は参考にしてください。

手書きブログ
サムネイルとタグで回避する。
pixiv
サムネイル・タグ・キャプションで回避する。「ジャンル名 -○○ -×× -△△」というようなマイナス検索は便利。
ニコニコ動画
サムネイル・タグ・キャプションで回避する。マイナス検索を使って腐向け動画は割と簡単に回避できるが(多分)、不快なコメントについてはNGワード機能を利用しつつ無視力を磨いた方がいい。

サムネイル回避術(別名:目フィルター・脳内スルー)最強伝説。Firefoxユーザーはアドブロックを使うのもいいですね(参考:ピエロ中毒:pixivで特定ユーザーのイラストを非表示にする方法)。イラストにしろ動画にしろいきなり原寸で表示されるのではなくサムネイルがあるのだから、それで回避すればいいのにと私は考えていますが、それについて自重派はどう思っているのでしょうか。サムネイルを見ることすら嫌なのでしょうか。

自重だけで腐女子コミュニティは守れないと思う

何事もなかったかのようにタイトルの話に戻ります。

「自分のやおい・BL趣味を同士以外に公言してはいけない。こっそりひっそり仲間内で楽しまなければいけない。もしその掟を破ろうものなら同士から粛清される」というのが腐女子コミュニティの現状です。「隠れているからそっとしておいてほしい」というような、非腐女子の理解を得るため・寄り添うための腐女子自重論は思いやりや配慮でなく、身内を縛るだけの枷に見えるのですよ。見る側を意識すること自体は大切ですが、非腐女子の一切の感覚(嫌悪感や偏見など)を無批判に受け入れるのは慎重になるべきではないでしょうか。「やおい・BLを嫌いな人がいるのだから隠れろ」という主張を、非腐女子だけでなく腐女子当事者もする――正しいのかどうかすら全く検証していない「一般人」の感覚を腐女子が代弁し、同士に自重を呼びかける――という事実が私には恐ろしいことに感じられてならないのです。その結果、目立つ同士を「ジャンルの平穏を脅かすKY」、「私達はあんなのと違う」と言って彼女らをダメ腐女子の代表にして叩く現実があるわけで。

腐女子ははっきりと可視化された存在です。何をしてもしなくても叩かれるという現状、腐女子コミュニティを守るために彼女達は沈黙し一般人に迎合することを選んだのかもしれませんが、黙っていてどうにかなるほど腐女子は少数派ではないと思います。

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SAKATORI Kihiro www@nrym.org
Published: 2009-05-24Last modified: 2009-05-25
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